Tomcatとは?Apacheとの違いを初心者向けに解説
Apacheを学んだあとによく登場するのが**Tomcat(トムキャット)**です。
どちらにも「Apache」という名前が付くため、最初は同じものだと思いやすいですが、役割は異なります。
Tomcatとは?
Apache Tomcatは、JavaのWebアプリケーションを実行するために利用されるオープンソースのソフトウェアです。
Apache Software Foundationによって開発されています。
Tomcatは、Java ServletやJakarta Server Pages(JSP)などの仕様を実装するServletコンテナ / Webコンテナとして利用されます。
Servletとは?
Servletは、JavaでWebリクエストを処理し、レスポンスを生成するための仕組みです。
概念的には、
ブラウザ
|
| HTTPリクエスト
v
Tomcat
|
v
Servlet
|
| 処理
v
レスポンス
という流れになります。
TomcatがWebリクエストを受け取り、JavaのWebアプリケーションを動作させます。
静的ページと動的ページ
単純なHTMLファイルは、基本的にファイルの内容をそのままクライアントへ返せます。
一方、ログインしている利用者によって表示内容を変えるなど、サーバー側で処理して結果を生成するWebアプリケーションもあります。
TomcatはJavaを使ったこうしたWebアプリケーションの実行環境として利用されます。
Apache HTTP Serverとの違い
初心者が一番混乱しやすいところです。
| 項目 | Apache HTTP Server | Apache Tomcat |
|---|---|---|
| 主な役割 | Webサーバー | Java Webアプリケーションの実行 |
| HTTP通信 | 対応 | 対応 |
| 静的コンテンツ配信 | 得意 | 可能 |
| Java Servlet | 実行環境ではない | 実行できる |
| JSP | 実行環境ではない | 実行できる |
つまり、
Apache HTTP Server
→ Webサーバー
Tomcat
→ Java Webアプリケーションを動かすWebコンテナ
という違いがあります。
TomcatもHTTP通信できる?
はい。
TomcatにはHTTPリクエストを受け付ける機能があります。
そのため、小規模な構成や用途によってはTomcat単体でWebアプリケーションを提供することもできます。
「Tomcatを使うなら必ずApache HTTP Serverが必要」というわけではありません。
Apache HTTP Serverと連携する理由
システムによってはApache HTTP Serverを前段に配置し、Tomcatと連携させます。
インターネット
|
v
Apache HTTP Server
|
| リバースプロキシなど
v
Tomcat
|
v
Java Webアプリケーション
この構成では、
- Apache HTTP Serverが外部からのHTTP/HTTPS通信を受ける
- 必要なリクエストをTomcatへ転送する
- TomcatがJava Webアプリケーションを実行する
といった役割分担ができます。
実際に採用する構成はシステム要件によって異なります。
Tomcatはアプリケーションサーバー?
Tomcatは「アプリケーションサーバー」と呼ばれることもありますが、より正確にはServletやJSPなどのWeb関連仕様を実装するServletコンテナ / Webコンテナとして説明されることが多いです。
Jakarta EEのすべての機能を提供するフル機能のアプリケーションサーバーとは位置付けが異なります。
初心者の段階では、
Tomcat = JavaのWebアプリケーションを動かすためのサーバーソフトウェア
と理解したうえで、徐々にServletコンテナという言葉に慣れていけば大丈夫です。
Linux・Apache・Tomcatの関係
ここまでのサーバー編をつなげてみましょう。
サーバー
|
+-- OS
| |
| Linux
|
+-- Webサーバー
| |
| Apache HTTP Server
|
+-- Java Webコンテナ
|
Apache Tomcat
実際の構成では、
Linux
|
+-- Apache HTTP Server
|
+-- Apache Tomcat
のように同じサーバー上で動作させる場合もあれば、別々のサーバーへ分離する場合もあります。
Webシステム全体で見ると
Webシステムは複数の役割を組み合わせて作られます。
一例として、
ブラウザ
|
v
Webサーバー
Apache HTTP Server
|
v
Webコンテナ
Apache Tomcat
|
v
Javaアプリケーション
|
v
データベース
のような構成があります。
これを見ると、「サーバー」という言葉が1種類の機械だけを意味するわけではないことも分かります。
🍯 はちみつメモ
今日覚えることは1つだけ!
Tomcat = JavaのWebアプリケーションを動かすためのServletコンテナ / Webコンテナ
まとめ
- Apache TomcatはJava Webアプリケーションの実行に利用される
- ServletやJSPなどの仕様を実装する
- Apache HTTP Serverとは別のソフトウェア
- Tomcat自身もHTTPリクエストを受け付けられる
- Apache HTTP ServerとTomcatを連携させる構成もある
- Tomcatはフル機能のJakarta EEアプリケーションサーバーとは位置付けが異なる
- Linux、Apache HTTP Server、Tomcatはそれぞれ役割が違う
次におすすめ
サーバー編はここで一区切りです。
次は**「クラウドとは?」**からクラウド / AWS編を始めます。