Linux基本コマンド集|初心者が最初に覚えたいコマンドを実際に使ってみよう
Linuxでは、マウスで画面を操作するだけでなく、コマンドを入力してコンピューターを操作することがよくあります。
Linuxサーバーを扱うなら、コマンド操作は避けて通れません。
とはいえ、最初から大量のコマンドを暗記する必要はありません。
今回は、Linux初心者が最初に覚えておきたい基本的なコマンドを、実際の操作例と一緒に見ていきます。
はじめに
Linuxでは、文字を入力してコンピューターを操作する**CLI(Command Line Interface)**がよく利用されます。
たとえば、
ls
と入力すると、現在いる場所にあるファイルやディレクトリを確認できます。
最初は黒い画面に文字だけが表示されていて難しそうに感じるかもしれません。
しかし、基本的な操作は、
現在地を確認する
↓
ファイルを見る
↓
ディレクトリを移動する
↓
ファイルを作る
↓
コピー・移動する
↓
不要になったら削除する
という流れで考えると分かりやすくなります。
1. まず覚えたい基本コマンド
最初に、この記事で扱うコマンドを確認しておきましょう。
| コマンド | 主な用途 |
|---|---|
pwd |
現在いるディレクトリを確認 |
ls |
ファイルやディレクトリを表示 |
cd |
ディレクトリを移動 |
mkdir |
ディレクトリを作成 |
touch |
空のファイルを作成 |
cp |
ファイルやディレクトリをコピー |
mv |
ファイルの移動・名前変更 |
rm |
ファイルやディレクトリを削除 |
cat |
ファイルの内容を表示 |
less |
ファイルの内容をページ単位で表示 |
head |
ファイルの先頭部分を表示 |
tail |
ファイルの末尾部分を表示 |
clear |
画面を整理 |
history |
過去に実行したコマンドを確認 |
まずは、このあたりから慣れていけば十分です。
2. pwd:現在いる場所を確認する
pwdは、現在自分がいるディレクトリを確認するコマンドです。
pwd
実行結果の例です。
/home/user01
これは、
/
└── home
└── user01
↑
現在地
という意味です。
Linuxでは、現在どのディレクトリにいるかによってコマンドの結果が変わることがあります。
そのため、
迷ったらまずpwd
と覚えておくと便利です。
3. ls:ファイルやディレクトリを確認する
現在いるディレクトリに何があるのか確認するにはlsを使います。
ls
たとえば、
Documents
Downloads
minecraft
sample.txt
のように表示されます。
詳しい情報を表示する
-lオプションを付けると、より詳しい情報を確認できます。
ls -l
例:
-rw-r--r-- 1 user01 user01 1200 Sep 16 20:00 sample.txt
ここには、
- パーミッション
- 所有者
- 所有グループ
- ファイルサイズ
- 更新日時
- ファイル名
などが表示されています。
所有者・グループ・パーミッションについては、別の記事で詳しく解説します。
隠しファイルも表示する
Linuxでは、.から始まるファイルは通常のlsでは表示されません。
ls -a
とすると、隠しファイルも表示できます。
さらに、
ls -la
とすれば、隠しファイルを含めて詳細表示できます。
ls -laはLinuxを操作すると頻繁に使う形の一つです。
4. cd:ディレクトリを移動する
ディレクトリを移動するときはcdを使います。
cd Documents
これでDocumentsディレクトリへ移動できます。
移動できたか確認してみましょう。
pwd
/home/user01/Documents
1つ上のディレクトリへ戻る
cd ..
..は、1つ上の階層を表します。
/home/user01/Documents
↓ cd ..
/home/user01
ホームディレクトリへ移動する
cd ~
または単純に、
cd
でもホームディレクトリへ移動できます。
~は現在のユーザーのホームディレクトリを表すためによく利用されます。
5. 絶対パスと相対パス
Linuxでファイルやディレクトリを指定するときには、パスを利用します。
たとえば、
cd /var/log
のように/から場所を指定する方法を絶対パスと呼びます。
一方、
cd Documents
のように現在いるディレクトリを基準として指定する方法を相対パスと呼びます。
絶対パス
→ / から場所を指定する
相対パス
→ 現在地から場所を指定する
パスはLinuxを操作するうえで非常に重要なので、別の記事で詳しく解説します。
6. mkdir:ディレクトリを作る
新しいディレクトリを作るにはmkdirを使います。
mkdir linux-practice
確認してみます。
ls
linux-practice
これで新しいディレクトリが作成されました。
移動してみましょう。
cd linux-practice
7. touch:ファイルを作る
練習用の空ファイルを作ってみます。
touch sample.txt
確認します。
ls
sample.txt
touchには本来ファイルのタイムスタンプを変更する役割がありますが、指定したファイルが存在しない場合には空のファイルが作成されるため、ファイル作成にもよく利用されます。
8. cat:ファイルの内容を確認する
テキストファイルの内容を確認するときによく利用するのがcatです。
cat sample.txt
たとえばファイルに、
Hello Linux!
と書かれていれば、
cat sample.txt
の実行結果として、
Hello Linux!
と表示されます。
短い設定ファイルなどを確認するときにも便利です。
9. less:長いファイルを確認する
catはファイル全体を一気に表示します。
そのため、非常に長いログファイルなどでは見づらくなることがあります。
そこで利用できるのがlessです。
less sample.txt
lessでは画面をスクロールしながら内容を確認できます。
終了するときは、
q
を押します。
サーバーではログや設定ファイルを確認することが多いため、覚えておくと便利です。
10. headとtail:先頭・末尾だけ確認する
ファイルの先頭部分を確認するにはheadを使います。
head sample.txt
反対に、末尾部分を確認するにはtailを使います。
tail sample.txt
特にログを確認するときにはtailが便利です。
tail -f app.log
とすると、ファイルに追加される内容を継続的に表示できます。
サーバーでアプリケーションのログを確認するときなどによく利用されます。
終了するときは通常、Ctrl + Cを押します。
11. cp:ファイルをコピーする
ファイルをコピーするときはcpを使います。
cp sample.txt sample-copy.txt
確認してみます。
ls
sample-copy.txt
sample.txt
元のsample.txtを残したまま、新しくsample-copy.txtが作成されています。
ディレクトリをコピーする
ディレクトリをコピーするときには-rを利用します。
cp -r directory1 directory2
-rはディレクトリの中身を含めて再帰的にコピーするために利用します。
12. mv:移動・名前変更
mvには主に2つの使い方があります。
ファイルを移動する
mv sample.txt Documents/
これでsample.txtがDocumentsへ移動します。
ファイル名を変更する
mv sample.txt linux.txt
これは、
sample.txt
↓
linux.txt
という名前変更になります。
Linuxでは、ファイルの移動と名前変更に同じmvコマンドを利用します。
13. rm:ファイルを削除する
ファイルを削除するときはrmを使います。
rm sample.txt
ディレクトリを削除する
ディレクトリとその中身を削除するときは、
rm -r linux-practice
のように-rを利用します。
rmは特に注意する
rmで削除したファイルは、GUIの「ゴミ箱」のように簡単に元へ戻せるとは限りません。
特に-rや-fを組み合わせた削除は強力です。
意味を理解しないまま実行すると、大切なファイルやディレクトリを削除してしまう可能性があります。
初心者のうちは、
rmを実行する前に、削除対象を必ず確認する
という習慣をつけておきましょう。
14. clear:画面をきれいにする
ターミナルが文字でいっぱいになったときは、
clear
を実行します。
画面を整理して作業を続けられます。
15. history:過去のコマンドを確認する
以前実行したコマンドを確認したいときには、
history
を利用できます。
例:
1 pwd
2 ls
3 cd Documents
4 mkdir linux-practice
5 cd linux-practice
6 touch sample.txt
「あのコマンドどう書いたっけ?」
となったときにも便利です。
また、キーボードの上下キーを使って過去に入力したコマンドを呼び出せる場合もあります。
16. コマンドのオプションとは?
Linuxコマンドでは、
ls
のような基本コマンドに、追加の指定を付けることがあります。
たとえば、
ls -l
です。
この-lのような指定をオプションと呼びます。
ls -l
│ │
│ └── オプション
└────── コマンド
さらに、
ls -la /var/log
のような指定もできます。
ls -la /var/log
│ │ │
コマンド オプション 対象
この形を理解しておくと、Linuxコマンドがかなり読みやすくなります。
17. コマンドの使い方が分からないとき
Linuxにはコマンドのマニュアルを確認するmanがあります。
たとえばlsについて確認するなら、
man ls
とします。
終了するときはqを押します。
また、コマンドによっては、
ls --help
のように--helpを指定することで簡単な使い方を確認できます。
すべてのオプションを暗記する必要はありません。
必要になったときに調べられることもLinuxでは大切です。
18. 実際に操作してみよう
ここまでのコマンドを使って簡単な練習をしてみましょう。
まず現在地を確認します。
pwd
ホームディレクトリへ移動します。
cd ~
練習用ディレクトリを作ります。
mkdir linux-practice
移動します。
cd linux-practice
ファイルを作ります。
touch honey.txt
確認します。
ls -l
コピーします。
cp honey.txt honey-copy.txt
ファイル名を変更します。
mv honey-copy.txt honey-backup.txt
確認します。
ls -l
最後に不要なファイルを削除します。
rm honey-backup.txt
もう一度確認します。
ls -l
この流れだけでも、
pwd
↓
cd
↓
mkdir
↓
touch
↓
ls
↓
cp
↓
mv
↓
rm
というLinuxの基本的なファイル操作を一通り体験できます。
🍯 はちみつメモ
Linuxコマンドは全部暗記しなくても大丈夫!
まずは
pwd、ls、cdを使って「今どこにいて、そこに何があるのか」を確認できるようになりましょう。そこから
mkdir、cp、mv、rmなどを少しずつ覚えていけばOKです。
まとめ
今回はLinuxを操作するための基本的なコマンドを学びました。
この記事で覚えること
pwdで現在地を確認するlsでファイルやディレクトリを確認するcdでディレクトリを移動するmkdirとtouchでディレクトリやファイルを作るcatやlessでファイルの内容を確認するcpでコピー、mvで移動や名前変更をするrmでファイルを削除するときは十分注意する- オプションを使うことでコマンドの動作を変更できる
- 分からないコマンドは
manや--helpで確認できる
Linuxコマンドは、実際にターミナルへ入力してみるのが一番の練習になります。
まずは練習用のディレクトリを作り、その中でファイルの作成・コピー・移動・削除を試してみましょう。
次におすすめ
次は**「Linuxの絶対パスと相対パス」**について学びます。
/、.、..、~などの意味を理解しながら、Linuxでファイルやディレクトリの場所を指定する方法を詳しく見ていきます。